旅行先でのチップ事情を徹底解説!海外・国内の相場や渡し方のマナーを紹介

チップの考え方は国によって大きく異なっているので、旅行先で「この国ではチップって渡すべきなの?」「どのタイミングでいくら位渡したらいいの?」と迷ったことのある方もいらっしゃるかもしれません。
日本ではあまりなじみのないチップ文化ですが、国によっては“マナー”として求められることもあり、知らずに渡し忘れると気まずい思いをすることも。一方、日本にも「心付け」という文化もあります。
本記事では、そもそもチップとは何なのかという基本から、国ごとのチップ習慣の違い、スマートな渡し方、日本での心付けのマナーまで、旅行前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
気持ちよく過ごさせてもらったことへの感謝の気持ちを伝えるためにも、正しい知識を身につけておきましょう。
チップはサービスへの感謝として渡す少額のお金
まず、日本ではあまり馴染みのないチップ文化について、解説します。

チップの考え方と広まり
チップとは、自分が受けたサービスに対する感謝の気持ちとして渡す少額のお金です。主に以下のような場所で渡すことが多いです。
• レストラン
• ホテル
• タクシー
• 旅先でのスパやマッサージなどのサービス
チップは任意だが、国によって考え方は様々
チップの意味合いは、渡す人からの任意である一方、マナーや当然期待されるものとして根付いている国も多いです。そのため、旅行者は事前にその国のチップの習慣を知っておくことが重要です
【国別一覧表】チップ習慣の有無と特徴
旅行先として人気の高い国でのチップの習慣をまとめました。

国・地域 | チップの有無 | 解説・特徴 |
---|---|---|
アメリカ カナダ |
◎ 【必須レベル】 |
レストランでは15〜20%が相場。 ホテルやタクシーでも必要。 |
メキシコ | ◯ 【場面に応じて】 |
サービス料込みが多いが、 よい接客には1〜2ユーロのチップが一般的。 |
フランス | ◎ 【一般的】 |
レストランで10〜15%。 観光業全体でチップが期待される。 |
ドイツ | ◯ 【場面に応じて】 |
レストランで5〜10%。 チップを含めた金額を支払う。 |
イギリス | ◯ 【場面に応じて】 |
サービス料込みが多いが、 タクシーやホテルで少額渡すのがよい。 |
イタリア | ◯ 【場面に応じて】 |
コペルト(席料)に含まれることが多いが、 数ユーロ渡すとよい。 |
スペイン | ◯ 【場面に応じて】 |
必須ではないが、 感謝の気持ちで数ユーロ渡すとよい。 |
オーストラリア ニュージーランド |
△ 【任意】 |
基本不要だが、 特別によいサービスには数ドル渡してもよい。 |
日本 | × 【不要】 |
チップ文化なし。 高級な料亭や旅館では「心づけ」としてわたすことも。 |
韓国 中国 |
× 【不要】 |
基本チップなし。 高級ホテルでは例外もある。 |
タイ ベトナム インドネシア |
△ 【場面に応じて】 |
ホテル、レストラン、ガイドなど 観光業界では習慣化してきている。 |
インド | ◎ 【一般的】 |
チップ文化あり。 ホテル・レストランで10%が目安。 |
シンガポール | × 【不要】 |
サービス料込みの価格のため、チップ不要。 |
アメリカなど、北アメリカの国々では渡すのが常識的
アメリカはチップの文化が一番発達している国です。チップを渡さないと、提供されたサービスに不満を持っていると捉えられたり、場合によってはチップを渡すよう詰め寄られたりと、トラブルになることもあります。
ヨーロッパは概ねチップが必要
ヨーロッパ圏では、サービス料としてすでにチップが料金に含まれていることもありますが、特別によいサービスを受けたときには、チップを渡すのが一般的です。アメリカと比べると義務的ではないですが、「気持ちとして少額を渡して感謝の意味を示す」という意味合いがあります。
アジア諸国ではチップの文化は薄いが、観光化で変わったところも
アジアの国々では、欧米に比べるとチップの文化は根付いていません。日本や中国、韓国では基本的にチップの文化はありません。一方、タイやベトナム、インドネシアなど、観光産業が盛んな国では欧米の習慣を取り入れてチップが広まっているところもあります。そのため、「アジアではチップは不要」とは一括りに考えないほうがよいです。
チップのスマートな渡し方やマナー

海外旅行において主にチップが必要な場面は
• レストラン
• ホテル
• タクシー
• スパやマッサージ
が挙げられます。それぞれの場面での、失礼のないチップの渡し方を解説します。
レストラン
チップを渡すタイミングは、食後の会計のときです。
カード払いのときはレシートに少し多めの金額を記入したり、少額のお金をテーブルに残したりします。
ホテル
チェックインやアウトのとき、荷物を運んでもらったら、そのサービスを受けた直後にポーターやベルボーイに直接チップを渡します。荷物1個につき1~2ドルが相場です。荷物が重たかったり大きい場合は、少し多く渡すとスマートで良いでしょう。
ハウスキーピングのサービスを受けるときは、枕元やデスクにチップを置きます。1泊あたり1~5ドル程度が目安です。
金額は、シングルの部屋なら1ドル程度、スイートルームなら5ドルと、部屋のグレードに合わせて払う金額を決めましょう。例えば、スタンダードな部屋でベッドが2つあるなら2ドルが妥当です。
このとき、メモ帳に “Thank you”などの一言を残しておくと感謝の気持ちが伝わりますね。
タクシー
サービスを受けた直後に、担当者に直接チップを手渡しましょう。
スパやマッサージ
支払いの時に、現金ならば少し多めの金額を支払います。アプリで支払うときは、少し多めの額を指定しましょう。
チップはコインよりも紙幣がおすすめ
チップとして渡すときにコインを避けたほうがいい理由は以下のとおりです。
• コインだけだと、金額が少なく、安すぎる印象がある
• テーブルに残した時にコインだと見た目の印象が悪く、お釣りの放置に見える
• 紙幣のほうがさっと受け取れ、かさばらず音もならない
国内旅行でチップは基本不要。心付けは文化として残っている

ビジネスホテルやカジュアルなレストランではあまり考えることはないかもしれませんが、格式高い旅館やホテルでは、仲居さんやスタッフの方にチップを渡すべきか迷ってしまいますね。
日本ではチップは不要
基本的には「チップ不要」ですが、特にお世話になったという思いがあれば「心付け」という形で渡すという日本ならではの文化があります。
心付けを渡さない=マナー違反ではない
心付けはあくまで「よいサービスへの感謝を形にする」ためのもの。スタッフは心付けがなくても丁寧に対応するのが基本なので、渡さなかったからといってサービスの質が下がることはありません。
スマートに渡すことで印象アップ
女将や仲居さんがつきっきりで世話をしてくれるような格式高いホテル、旅館、料亭では、 「心付けを渡す=旅慣れた大人のマナー」として受け取られることもあります。また、複数人で泊まった場合、子ども連れでいろいろ配慮してもらった場合などには、お礼の気持ちを伝える方法のひとつとして有効です。
心付けは不要・禁止としている施設も
近年は、ホームページで
• 「サービス料に含まれていますので、お心付けは不要です」
• 「心付けはご遠慮ください」
などと表記している旅館やホテルもあり、スタッフ側も受け取らない方針のことがあります。気になれば旅行の前に確認しておきましょう。
心付けのタイミングと渡し方のマナー

心付けを渡したい場合、印象のよい渡し方やタイミングを解説します。
部屋に入ってすぐか帰るときに、封筒に入れて渡す
宿泊する部屋に案内されたとき、担当の仲居さんに「よろしくお願いします」とひと言添えて渡します。
滞在中旅館のスタッフにとてもお世話になったり、サービスに感動したりして、最後に心付けを渡したいということもあるかもしれません。その時は、チェックアウト時に「お世話になりました」とお礼を言ってさりげなく渡すのがよいでしょう。
心付けを渡すときは、現金を直接手渡しするのは避け、ポチ袋や白無地の小封筒に入れて渡すのが丁寧な方法です。
紙幣を渡す
硬貨は500円玉だとしても安く見えてしまいますので、少なくとも紙幣で用意しましょう。目安は以下のとおりです。
• 宿泊人数が1人〜2人:1,000〜3,000円程度
• 3人以上や家族連れ:3,000〜5,000円程度
旅行先のお金管理におすすめのアイテム7選

最近はクレジットカードやアプリでの支払いも増えてきたとはいえ、チップを出しやすいように紙幣も持っておきたいですね。海外でのスリや盗難対策も考え、首から下げられるタイプやスキミング防止機能など、様々なお財布にもなるアイテム7選を紹介します。

販売価格:¥2,420(税込) 詳しくはこちら

販売価格:¥2,420(税込) 詳しくはこちら

ドル紙幣は全て「156mm×66mm」に統一されているのに対して、このポーチは本体サイズが「約200 mm×110mm」のため、チップ用の紙幣入れとしてサイズ感がぴったりです!
販売価格:¥682 (税込) 詳しくはこちら

製品に内蔵しているスキミング防止フィルムがICカードリーダーの電波を遮蔽し、非接触型のICパスポートやICカードの不正読み取りを抑止します。
販売価格:¥1,628 (税込) 詳しくはこちら

パスポート、現金、カード、スマホなどの散らばりやすい小物をまとめて入れられるので、旅先の紛失や盗難対策にも役立ちます!
販売価格:¥2,750 (税込) 詳しくはこちら

製品に内蔵しているスキミング防止フィルムがICカードリーダーの電波を遮蔽し、非接触型のICパスポートやICカードの不正読み取りを抑止します。
チップ紙幣入れとしてだけではなく、貴重品も収納できて旅先での防犯にも役立ちます!
販売価格:¥3,465 (税込) 詳しくはこちら

紙幣・パスポート・切符・地図等はもちろん、搭乗券・航空券も折らずに入ります。スリや脱落を防止するセーフティ機能付きです。
販売価格:¥2,420(税込) 詳しくはこちら
まとめ
この記事では、海外の主な国と日本でのチップの習慣や、渡す際の相場、マナーなどを解説しました。
• アメリカは、チップの文化が定着しているので必ず用意しましょう。
• ヨーロッパではアメリカよりも感謝の意味合いが強く、丁寧なサービスには渡すほうがよいでしょう。
• アジアでは、チップの考えは国によって異なりますが、観光地では用意しておくと安心です。
• 日本では基本的にチップは不要ですが、ホテル・旅館側から禁止されていなければ心付けとして渡すのは問題ありません。
チップは基本的に任意のものですが、サービスへの感謝や相手への敬意を示す手段でもあります。国ごとのルールや考え方を知ったうえで、対応できるように準備しておきましょう。